投資と育児とトレーニング

40歳で5000万円、50歳で1億円を目指すブログ

『言ってはいけない 残酷すぎる真実(橘 玲)』

人は幸福になるために生きているけれど、幸福になるようにデザインされているわけではない。私達を「デザイン」しているのは誰か?(略)「現代の進化論」はこう主張した。
身体だけでなく、ひとのこころも進化によってデザインされた。
(まえがき)

進化論、遺伝学は、「人種や男女の差はない」、「依存症、精神病、犯罪は遺伝しない」などの"良識的な"言説を否定する。しかし、世の中を良くするために本当に必要なのは心地よいけれど根拠がない言説ではなく、不愉快でも根拠のある言説である。
本書は①努力は遺伝に勝てないのか ②あまりに残酷な「美貌格差」 ③子育てや教育は子供の成長に関係ない の3章構成。一章、二章にも「アメリカの分断は人種ではなく知能の格差で生じている」とか「人の本性は一夫多妻でも一夫一妻でもなく、乱婚である」など興味深い内容はあるが、一応育児ブログでもあるのでここでは第三章の感想を。


子供が親に似ているのは遺伝子を共有しているからだ。子供の個性や能力は子育て(家庭環境)ではなく、子供の遺伝子と非共有環境の相互作用によってつくられていく。そしてこの過程に、親はほとんど影響を与えることができない。
(わたしはどのように「わたし」になるのか)

「わたし」に影響を与える項目として、遺伝、共有環境(親・家庭の影響)、非共有環境(友人など家庭外の影響)の3つがあるとすれば、同じ親・違う親のもとで育った一卵性双生児と二卵性双生児の統計調査から、それらの影響度合いを推測できる。
本書では音楽や数学、スポーツの才能は85%以上の遺伝率であり、言語性知能を除いて論理的推論能力や空間性知能などの認知能力も70%の遺伝率、外向性、新規性追求、損害回避、協調などの性格への影響は40~50%の遺伝率という結果が紹介されている。
つまり、才能・認知能力のほぼ全て、性格の約半分は遺伝によって決まっているということで、スポーツ選手の子供が運動神経が良かったり、大学教授の子供が勉強が良くできたりすることを考えれば、ある程度納得できる話かもしれない。残りが環境からの影響になるのだが、重要な点は、引用したとおり共有環境の影響はゼロで、すべて非共有環境の影響であること。
(※ただし、言語性知能は共有環境の影響が58%ある。)


子供にとって死活的に重要なのは、親との会話ではなく(自分の面倒を見てくれるはずの)年上の子どもたちとのコミュニケーションだ。
(略)子供が親に反抗するのは、そうしなければ仲間はずれにされ、「死んで」しまうからなのだ。(略)親が影響力を行使できる分野は、友達関係の中で興味の対象外になっているものだけだ。
(親子の語られざる真実)

農耕が始まってたかだか1万~2万年程度であるから、私達は200万年以上続いた旧石器時代の環境に最適化されていると考えられる。この時代は多産であるとともに狩猟・採集などで大人の労働負荷が大きいため、親が子育てに割ける時間は限られていただろう。必然的に子供の世話は兄姉や年上のいとこたちが担うようになる。
このような環境では、思春期を迎えるまでは「友達の世界」が子供にとってのすべてと言える。友達の世界の同調圧力に比べれば親の影響など皆無に等しいのも頷ける。


それでは、親が子どもに対してしてやれることはなんだろう。
(略)「親は無力だ」というのは間違いだ。なぜなら、親が与える環境(友だち関係)が子供の人生に決定的な影響を及ぼすのだから。
(「遺伝子と環境」が引き起こす残酷な真実)

これまでに引用した内容からすると、親の役割=コントロール可能な範囲は次の2点。
①言語性知能を高める
②才能の芽を摘まないような環境を与える
この本で言う言語性知能が言語IQ(言語理解+作動記憶)のことだとすると、論理的思考能力や記憶力は遺伝の影響が大きいと考えられるため、子育てで関与できるのは「知識量」が主になると考えられる。つまり、図鑑や博物館、美術館、旅行など、さまざまな知識に曝露させる機会を意識して増やすことが重要だろう。
次に、好ましい同調圧力がある環境を与えることも重要になる。例えば、勉強することに対してガリ勉と言われない環境(たとえば進学校)や変わっている人間が受け入れられる環境(チームスポーツよりは個人種目)などを選ぶと良いだろう。友人からの同調圧力という強力な作用を、いかに利用できるかが「子育て」ということになる。



これらは一般的で心地よい考えではなく、不快だがエビデンスに基づいた確かな方針だ。

私は、不愉快なものにこそ語るべき価値があると考えている。綺麗事を言う人は、いくらでもいるのだから。
(おわりに)

9/22 15.9+15.7km 通勤バイク

<行き>
距離:15.9km
時間:44:33 (2:48min/km)
平均心拍数:120bpm

<帰り>
距離:15.7km
時間:43:40 (2:46min/km)
平均心拍数:119bpm

9/6以来の今月3回目。
雨が振りそうだったり、仕事が忙しくて元気がなかったりで、なかなか乗れていなかった。
今日は、いい天気だったのと、忘れ物をして会社に行く必要があったので久しぶりに。
気持ちいい気温で、快適に走れた。
が、今月は250kmは無理そうだ。

『お金持ちの教科書(加谷 珪一)』 当たり前だけど重要な考え方

だが、お金持ちの人たちに特有の思考パターンや行動原理というものが存在することは、ある程度はっきりしてきた。
(略)本書は、こうした法則性をわかりやすく解説したものである
(はじめに)

まえがきにあるように、お金持ち(本書では資産1億円以上の人)の行動原理を紹介しながらお金持ちになるための方法を語る本。
おおよその内容は当たり前と思えるものだったけれど、いくつか面白いと思ったフレーズがあったのでコメントしておこう。


お金持ちが他人に報いる場合には、「感謝」ではなく「お礼」をするのだ。
(お金持ちは人に感謝しない)

これはなるほどと思うと同時に、今までの自分のやり方は間違っていなかったとも思えた。
地方都市に住んでいながら車を持っていないので、通勤時の急な雨や遊びに行くときなどは誰かの車に乗せてもらっている。
このようなときは言葉だけでなくお礼としてお金を渡すようにしている。
程度によって缶ジュース程度から1000円、5000円くらいまで幅はあるけれど、タクシーを考えると安い。
結局のところ、どちらかが持ち出しっぱなしの片務的な関係は長続きはできない。
もちろん別のところでお返しすることでうまく回る関係はあるだろうけど、「してあげたことは覚えて、してもらったことは覚えていない」というのは人間の性なので、一回毎に精算できるならそのほうがわかりやすくて不満も溜まりにくい。


「お金を儲ける能力を身につけるには、お金儲けをするしかない」
(勉強ができるとお金持ちになれない、という「噂」を検証してみる)

何事もやってみないと成長しないというのは本当にそのとおり。
逆に言うと、やっていれば程度の差はあれ成長する。
若いうちから投資をすべきという言説には、複利効果を最大限に利用できるからという理由が付けられることが多いが、一番は失敗しても取り戻せるからだと思う。
少し話は変わるけれど、自分は質問力も質問しないと身につかないと考えている。
後輩には頓珍漢な質問をしても許される若いうちに積極的に質問すべきだと伝えているがみんななかなか質問しない。
馬鹿に思われるのは誰だって嫌なものだけど、いつかどうせ思われるなら早いうちがいいのにね。


投資とは、将来の利益のために、損するかもしれないというリスクを覚悟で、いまお金を投じることである。
お金とは不思議なもので、お金に対して執着がありすぎるとお金持ちになれないのだ。
(割り勘男がお金持ちになれない理由)

たかだか2000万円の投資額でも、一日で月収くらい上下することはよくある。
どこかで自分の資産ではなくただの数字と思えないと、枕を高くして寝られない。
これは、よくあるリスク許容度とはちょっと違った概念だと思う。
お金を失うことに対する恐れを、理論と確率でどこまで突き放して考えられるかが重要で、その根本には最悪お金がなくなっても、それはそれで楽しく生きていけるという自分と世界への楽観的な自信を持てるかによるのだろう。


ポートフォリオを組んで意味があるのは、億単位以上のお金を運用する投資家だけである。
(略)比較的まじめな投資本にあるような、企業の長期的な成長にかけるタイプの投資で大きな財をなした人はほとんどいない。
(株で儲けた人は、どんな投資をしているのか)

これは、ポートフォリオを組んで意味があるのは、資産をなくさないことを重視する場合だけであると言ったほうが正確だろう。
分散投資をすればリスクは減るのは当たり前で、ここでいうリスクは標準偏差のことであるから、つまりは大損がないかわりに大儲けもなくなるということ。
資産をなくさないことを重視する場合としては下記の2種類が考えられる。
①すぐ未来に大きな出費が見えている場合
②(給与などが無く)投資資産に追加投入できない場合
さて、自分の現状を考えてみると、
①家族資産は子育て費用などある程度の出費が見えている
②給与は基本的に家族資産に入るので、独身時の資産にはほとんど追加できない。
となり、どちらもポートフォリオを組む意味がある。
もちろん、一攫千金や30代アーリーリタイアは狙えない・狙わないということはきちんと納得する必要があるが。


全体的にまぁそうだよねという感想を持ったが、逆に言うと自分の今の考え方がそう間違ってはいないことが確認できたのはよかった。
「お金で幸せは買えないが、不幸を減らすことはできる」という真理はいつも意識しておきたい。

9/16 下半身筋トレ

スクワット:55-65-65-55kg (10-10-10-10rep)
レッグプレス:130-130-130kg (10-10-10rep)
レッグカール:60kg (10-10-10rep)
スーパーセット
 ヒップアブダクション:42.8-42.8-42.8kg (15-15-15rep)
 ヒップアダクション:42.8-42.8-42.8kg (15-15-15rep)
スタンディングカーフレイズ:10-10-10kg (15-15-15rep)
ショルダープレス(ダンベル):-14-12-12-12kg(5-10-8-6rep)
サイドレイズ:7-7-7kg(10-10-10rep)
シュラッグ(スミス):36-36-36kg (10-10-10rep)
シットアップ:5-5-5kg (20-20-20rep)
時間:1h23m

パワーベルトすごい(2回目)。
65kg-10回は問題なくできそう。
次は65kg-12回にしよう。
肩筋トレは前日の上半身筋トレの影響が大きいのがちょっと気になる。
とはいえ、平日になかなかトレーニングもできないし。
肩はいつやれば良いんだろうか。

9/15 上半身筋トレ

ベンチプレス 45-55-55-55-45kg (5-5-4-3-9rep)
ダンベルフライ 12-12-12-12kg (10-10-10-6rep)
チンアップ (5-5-3-1rep)
ベントオーバーロー(ダンベル) 32-28-28 (10-10-10rep)
スーパーセット 3set
 ケーブルプッシュダウン 20-20-20kg (10-10-6rep)
 ケーブルアームカール 15-15-15kg (10-9-7rep)
スーパーセット 2set
 リストカール 9-9kg (10-10rep)
 リバースリストカール 7-7kg (10-10rep)
サイドベンド 32-32-32kg(10-10-10rep)
時間:1h10m

妻の友人が来てくれた。
娘を産んでから妻は外食もしていなかったので、こういう機会はありがたいね。
なかなかトレーニングの時間が取れないけど、ベンチプレス55kg-5回はなんとかクリア。
60kg10回まで遠いような近いような。

9/12 6.66km 通勤ラン

距離:6.66km
時間:0:38:02(5:42min/km)
平均歩数:159step/min
歩幅:1.1m
平均心拍数:167bpm
一時停止:なし

今週はずっと雨が降るのか振らないのかよくわからない天気だった。
とりあえず、水曜日に一回だけ走る。
もう少し走りたいのだけど、仕事の関係で時間が・・・。
今回はノンストップで走れて、非常に楽に走れた。
1km5分を維持して走れるようになりたいので、
気候はだいぶ涼しくて楽になってきたからそろそろスピードを意識して走るようにしよう。

2018年アセット・アロケーション

投資と育児とトレーニングと言うタイトルのブログで、3ヶ月目にして初めて投資について書くというのはいかがなものか。
ということで、アセット・アロケーションの考え方について書いてみようと思う。

個人資産とアセット・アロケーション

資産総額:1700万円
定期投資額:50万円/年
日本株:15%
先進国株:45%
新興国株:10%
先進国債券:5%
新興国債券:5%
ETF:10%
現金:10%

結婚してからは給料を家族口座に入れているので、これは独身時代に貯めたもの。
定期投資額も小遣い+ボーナスの個人分なので少ない。

アセット・アロケーションの考え方

リスク資産と無リスク資産

リスク資産は80%(株70%+債権10%)、無リスク資産は20%(金ETF10%、現金10%)。
この無リスク資産は生活予備金や取崩し用ではなく、投資のための余剰資金である(生活予備金は家族口座の方で確保している)。
債権がリスク資産、金ETFが無リスク資産に分類されている理由は後述。

さて、個々の企業を精査しないインデックス投資において利益を得る方法は大きく分けて2つある。
 ①好況時に積極投資を行う「順張り投資戦略」
 ②不況時に積極投資を行う「逆張り投資戦略」
もちろんこれらは一長一短。株価が上がり配当も大きい時期に資産を投入しないのは損だが、余剰資金がないときに不況が来るとせっかくの割安投資先を買うことができない。逆にいつ来るかわからない不況のために余剰資金を持ちすぎると、好況時の利益が少なくなってしまう。
そこで、「不況時も好況時も同じリターンを得られるようにリスク-無リスク資産の割合を決める」ことを考えた。

これまでの不況を考えると、株価のおおまかな動きは"2年かけて下がって5年かけて戻る"となるので、なんらかのショックが発生してから2年間で60%になり、その後5年かけて100%に戻るという株価の動きを考えることにする。
株価が減少傾向にあることが確からしい場合は一括投資ではなくドルコスト平均法が有効なので、ショックが発生したら無リスク資産を定期的に取り崩して淡々と買い増しをすることにする。ただしできるだけ底値で買えたほうがオイシイので、3年間で無リスク資産が0になるよう取り崩す。
好況時のリスク資産の年リターンは4.5%、不況時のリスク資産の年リターンは1.5%とし、無リスク資産のリターンは0%とする。

この条件でシミュレーションすると(エクセルのソルバー機能は便利だね)、資産1700万円、年間投資50万円では無リスク資産が20%のとき(リターン3.6%)が最適解となる。
もちろんこの割合は条件によっても変わるし、年間投資/現資産によっても変わる。例えば年間投資額が現資産の18%以上ある場合は無リスク資産は0%で良いし、年間投資額が無い場合は30%の無リスク資産が必要になる。20%というのはあくまで現段階の話で、今後順調に資産が伸びていけば無リスク資産の割合は大きくなっていくだろう。

各アセットの考え方

株70%(日本株15%、先進国株45%、新興国株10%)

日本株株主優待目当てで個別株7社。欲しい優待銘柄はおおよそ買えたので今後の積み増しは信託報酬が安いTOPIX連動投信になる。
先進国株はeMAXIS Slim 先進国株式インデックス、新興国株はeMAXIS Slim 新興国株式インデックスで信託報酬を抑える。
日本株:先進国株:新興国株の時価総額は10:80:10なので、株式70%をそれに振り分けると7:56:7になる。しかしMSCIコクサイの構成国比率はアメリカが66%あり、アメリカ一国に資産の37%を投資するのは少し怖い。一つの国への投資は30%以下にしたい(根拠なし)ので、すこし比率をずらす。

海外債権10%(先進国債券5%、新興国債券5%)

先進国債券はeMAXIS Slim 先進国債権インデックス、新興国債権はiFree 新興国債券インデックス。為替ヘッジをしていないので、海外債権はリスク資産に入れておこう。
金利平価は重要な考え方ではあるが、実際の債権の値動きは短中期的には外れてくる。海外債権不要論もあるけれど、違う値動きをする以上、やはり債権は入れておくべきと考える。とはいえ資産形成のメインは株なので、債権の割合は10%に留めておく。

無リスク資産20%(金10%、現金10%)

金投資の一番大きなデメリットは利息がつかないこと。金をリスク資産として扱う場合にはこれが一番問題になるので、金投資をしない理由はよく分かる。しかし前述の通り無リスク資産を20%持つことにすると、その20%をすべて現金で持つかという話になる。
無リスク資産として代表的なものは日本国債だが、現状では日本国債の利息はほぼゼロということを考えると、①インフレに強い ②「有事の金」で金融ショックのときに値が上がりやすい という金のメリットが非常に大きい。現状は金投資と現金を半分ずつで、日本国債のリターンが1%を超えたら6.7%ずつにしよう。

REIT, コモディティ 0%

REITは勉強中。税制上の優遇措置や全世界的な人口増加から、今後ある程度の比率で持つことも考えても良い。ただ、REITの市場規模的に現状で有効な分散投資にはならない気がする。よくわからないものには手を出さないという原則は守る。
金以外のコモディティはもっとよくわからないし、勉強する気も無いのでスルー。